P6. 氷山の上で雪合戦part1
頭の中ってたっくさんの経験の塊でできてる。
だから1人の人が持っている情報量って果てしない。
経験したことがそのまま蓄えられるんじゃなくて、一回分解されて、それも最も効率的な形で頭に蓄えていく。
だから脳ってすごい。
けど、蓄えた経験はほとんど表に出てこない。心の深いところで知らないうちに動いてる。意識は自分のほんの一部。
自分がどれだけ自分のことを分かってるといっても、それは氷山の一角で、それこそ今にも沈没しそうに水面下を彷徨ってる。
それでも人は、海面に出たわずかな雪面から、雪玉のように言葉を丸めて、対岸の氷山に投げてぶつけようとする。
たくさん雪をかき集めておくこと、雪玉の投げ方を身につけておくことはとっても大事。
けど、投げた雪は水面より上の氷山にしかくっつかないし、くっついても水に浸って溶けちゃうこともあってとっても大変。
ここまでは、言葉の話。
本、LINE、SNS…雪玉を投げることでしか伝わらない部分。
だからSNSは苦手笑
じゃあ目の前の人とコミュニケーションをとるときは?
もちろん雪玉は投げるのだけど、至近距離攻撃が可能になる。適当に投げても、玉にならないまんまぶっかけても、近いからちょっとは届く。
もっと大事なのは、水面より下。
近づいたら、おっきい氷が水の中で衝突する。水面下は上手く見えないから、知らぬ間にぶつかってて気づかない。でもなんか伝わってる。
ぶつかり続ければ、訳わかんないけど、相手のことがよくわかる、共感する、だからこそ感情も大きく揺れる。氷はくっついちゃうから。
ぶつかって削れてくっついて、頂上も近いから雪玉もよく当たる。
距離が近いってこういうこと。
余談だけど、ぼくがいま大学でやってるのは、上手く前が見えない潜水艦に乗りながら、水面下の氷のくっつき方をみる作業。これまた果てしない。
思いつく限り。
今日はとりあえず、ここまで。